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マンガ『私たちはどうかしている』第10巻のネタバレ・あらすじ・感想についてまとめてみました!
私たちはどうかしているの第10巻は2019年8月9日に発売しました。
今回もお互いの想いを隠し続ける2人の切ない関係に目が離せません。
一方で多喜川も七桜へ一歩ずつ距離を縮め、栞も新たな行動に出ます。
ついに七桜が大旦那に正体を明かすことになりますが、大旦那はどう動くのでしょうか。
早速ネタバレを見てみましょう!
私たちはどうかしている10巻のネタバレ!【51話~55話】
【お知らせ】しつこく宣伝させてもらっていた「私たちはどうかしている」10巻本日発売されました❗
紙、電子ともにおまけマンガつきです☺️
美脚を目指した表紙をよろしくどうぞお願いします🙏✨ pic.twitter.com/24uIPxHkMJ— 安藤なつみ (@natumiando) August 9, 2019
栞から妊娠したと報告を受けた女将はとても喜び、“椿が戻ってきたらすぐに結婚式の準備をしよう”と動き始めます。
栞は罪悪感を持ちつつも、どうしても椿を失いたくないという気持ちが勝ってしまいます。
***
七桜と椿はまだ露天風呂にいました。
他の客が移動を始めたので、この隙に二人も移動しようと試みます。
しかし、温泉から上がろうとすると視界が歪み、椿の動きが止まってしまいます。
不審に思った七桜は椿に声を掛けますが、椿は何事もなかったかのように脱衣所に向かっていきました。
七桜は無事脱衣場を出ると、先ほど温泉を案内した従業員に“自分の間違いで、すみませんでした”と謝られます。
七桜は大丈夫だと答えますが、実はその従業員は多喜川の指示の元で動いていました。
多喜川は七桜と椿を2人きりにしてほしいと仕組んでいたのですが、もちろん七桜はそれに気づきません。
脱衣場の外では椿も立っていて、他の客が入らないよう見張ってくれていたことに、七桜は喜びを隠せませんでした。
七桜は熱を冷まそうとロビーで海を眺めていると、藤村が声をかけてきました。
藤村は自分の父親が高潮で亡くなったので、この旅館を継ぐことになったと話しました。
七桜は“海の近くで生活するのは怖くないのか”と聞きますが、藤村は“海があるから、自分はこうやって生きていけるんだ”と話しました。
話を聞いて七桜は、椿が話し合いの中で、海はやめた方がいいと言っていたことを思い出していました。
七桜が部屋に戻ると、椿がちょうどドアをノックするところでした。
ヘアピンが落ちていたので、届けに来たと言います。
そして温泉フェアの御菓子について、“実際に旅館で1日過ごしてみて、非日常のものがもっと欲しくなった”“七桜の言う楽しい御菓子というのも悪くないな”と七桜の意見に共感したと話すのです。
椿は自分の部屋に戻ろうとしますが、七桜は引き留め、先程藤村に預かったと梅酒の瓶を手渡しました。
椿は“部屋で一緒に飲むか”と聞きますが、悩んでいる七桜に“冗談だ”と続けて言います。
すると七桜は“1杯だけなら……御菓子のことで聞いてほしいことがある”と意外な返答をしました。
七桜は藤村の父親について知っていたのか、と椿に聞きました。
椿はこの依頼を受けた時に女将の想いを知りたくて店の歴史を調べた、と言います。
七桜は椿がいつも依頼主の気持ちを大切にしていたことを思い出しますが、“私はやっぱり海をモチーフにしたい”と言いました。
“仕事をしている人にとって海はなくてはならないもの、人生の一部なのではないか”と話します。
七桜は人生を狂わされても和菓子を手放すことができない自分と、藤村を重ねて見ていたのです。
椿が“どの瞬間の海がいいのか”と投げかけ、2人は朝、夜、夕日……と悩み始めます。
ふとお酒の入ったおちょこを見ると、反射した月が浮かんでいました。
“こんなふうに海を収められたらいいのに”と七桜が言うと、落雁で器を作ろう、中に寒天を流し込もうとどんどん案が出てきます。
熱中した七桜は椿に顔を近づけてしまい、椿と目が合うと気まずそうに離れました。
そして別の話をして場の雰囲気を変えようとしますが、椿から“こんなふうに七桜と飲むのは、2回目だな”と話を振られます。
前回飲んだ時、それは五月雨亭の茶会のあとの祝い酒……2人が身体を重ねた日でした。
椿は“あの夜も嘘だったのか?”と問いかけ、七桜の頬に触れました。
七桜は当時を思い出して頬を染めますが、気持ちを押しこめ無表情で“確かめてみたら”と言います。
椿はそのまま顔を近づけますが、全く表情の変わらない七桜を見て、キスするのをやめました。
そして七桜に“明日の朝も早いから、部屋に戻って寝ろ”と言い立ち上がろうとしますが、また視界が歪み椿は倒れこんでしまいます。
七桜は“また目が見えないの”と言いますが、椿は“なんのことだ”と誤魔化そうとします。
七桜は選定会の時椿に会ったが、自分のことが見えてない様子だったことを話し、早く治療すべきだと促しますが、椿は“誰にもいうな”“園遊会が終わるまでは治療はできない”と言うのです。
納得のいかない七桜は“園遊会なんてどうでもいい、もし目が見えなくなったらどうするんだ”と投げかけますが、椿は“どうでもいいなんて、どうして言えるのか”“園遊会でへたな御菓子を出せば、光月庵は終わる、視力を失うことと同じだ”と苦しそうに話します。
すると七桜は椿を押し倒し“だからって光月庵を自分のものにするのは諦めないから”と冷たく言い、キスをします。
七桜は、椿がこの仕事を受けたことは、信用ならないものをそばに置いておくためだと思っていたので、椿を好きという気持ちを必死に押し殺していました。
椿が“冷たいキスだな、それが七桜の答えなのか”と言うと、七桜は“母親が残してくれたものを自分のものにする、母親の潔白を証明する、それだけが自分の望みだ”と話し、
「桜は椿が散ってから咲くの」
(引用:『私たちはどうかしている』10巻)
と去っていきます。
七桜は部屋を出た後、1人で涙を流していました。
翌朝椿が出発する時には、旅館に七桜の姿はありませんでした。
***
栞から妊娠したと報告を受けた女将はとても喜び、“椿が戻ってきたらすぐに結婚式の準備をしよう”と動き始めます。
そして早速、栞と共に、長谷屋へ向かいました。
女将は栞が椿との子供を妊娠したこと、高月家に栞を迎えたいことを伝え、“過去のことは水に流してもらえないか”と栞の父親にお願いします。
しかし、栞の父親は“栞はここを出ていった者、なにをしようと口出しをするつもりはない”と冷たくあしらい、退席してしまいました。
父親の態度に落ち込む栞に、母親が“妊娠中は高血圧になりやすいから”とくるみを手渡し、姉が “それは父親が買ってきて持たせろと言ったもの、本当はうれしくて仕方ないのよ”と教えてくれました。
ばつの悪くなった父親は栞に“子供を見せにきなさい、母さんも抱きたいだろうから”と恥ずかしそうに話しました。
嬉しそうな栞を見て、女将は
「子供ってほんとに偉大なのよ、一瞬ですべてを変えてくれるの、どんな状況でもね」
(引用:『私たちはどうかしている』10巻)
と告げました。
その頃椿は光月庵に戻り、温泉フェアの御菓子作りを進めようとしていました。
ただ、頭の中では七桜の“母親の潔白を証明する”という言葉が離れず、18年前の事件が七桜の言う通りだったら……と悩んでしまいます。
その時、女将が椿の目の前に現れ、“これから忙しくなるから、旅館の仕事は他の人に任せなさい”と言いました。
不審に思う椿に、“栞との結婚の話だ、栞本人に椿の子供を妊娠したと聞いたのだ”と女将は続けました。
身に覚えのない椿は栞の部屋に向かいますが、そこには誰もいません。
すると背後から栞が現れ、 “自分を抱いてほしい”と自ら裸になり椿に抱きついてきました。
“椿の気持ちが自分に向いてないことは分かってる”“でも椿の子供がほしい、現実にしてほしい”“ずっと前から椿のことが好きだった”と栞は懇願します。
すると椿は“自分のどこが好きなんだ”と冷たい目で返しました。
見たことのない椿の様子に栞は恐怖で震えてしまい、その姿を見た椿は栞に着物を着させ、“以前の自分なら栞を道具として抱いたかもしれない、でも今は絶対無理だ”と椿は七桜を思い浮かべながら告げました。
そして“自分からはだれにも言うつもりはない”と言い残し部屋を出ていきました。
その頃、花がすみでは七桜が溝口議員(選定会で女将と手を組んだ議員)の資料を読んでいました。
それは多喜川が溝口の政務活動費について調べたものでした。
そこに、溝口と光月庵の不自然な金銭の動きがあることに七桜と多喜川は気付きました。
そして多喜川は多喜川家の茶会に溝口を招待した、御菓子は花がすみにしてほしいとリクエストがあった、全て七桜の思惑通りに進んでいると話しました。
喜ぶ七桜に、“意志は変わらないんだね、和倉では何もなかったの”と多喜川が聞きます。
一瞬表情が固まる七桜でしたが、“なにもなかった”と答えます。
しかし多喜川は七桜の目が腫れていることに気付いており、“椿となにがあったのか、すべてを知っていないと力になれないよ”と言いました。
七桜は椿が目をケガしていること、そして園遊会が終わるまで治療しないと言っていることを話しながら、椿にしか作れない御菓子がある、光月庵より大切なものがあるのに……とい椿を想いながら涙を流します。
それを受けた多喜川は“椿に治療を受けてもらうために、一刻も早く光月庵を奪うことにしたんだね”“椿は一生七桜を恨むだろう”と話すと七桜は小さく震えていました。
その姿を見た多喜川は“そんなふうに思われている椿がうらやましい、妬けるよね”と言うのです。
“またからかって”と真剣に受け止めていない様子の七桜を、多喜川は星見酒に誘い、屋根に上ります。
そして七桜に“からかっていない、いつも特別に思ってる”と話します。
多喜川は今まで本気になって何かを失うことが怖くて、全て中途半端で過ごしてきました。
しかし、なにがあってもまっすぐに一つのことを追い続ける七桜を側で見ていて、愛おしさを感じていたのです。
多喜川は七桜のおでこにキスをし、
「七桜ちゃんに誓うよ、僕だけはずっときみのそばにいる」
(引用:『私たちはどうかしている』10巻)
告げました。
***
光月庵の店頭で、栞は客に“なんきん”という御菓子について聞かれます。
聞き覚えのない御菓子の名前に戸惑っていると、城島が現れ、時期によって“なんきん”と呼ばれるんだ、とかぼちゃまんじゅうを紹介してくれました。
城島を苦手としていた栞は“また辛辣に言われる”と怯えながら、厨房に謝りに行きました。
すると城島は“いつもなら答えられるのに、らしくない”“疲れてるなら休みをもらいなよ、体大事な時期なんだろ”と優しい声をかけてくれたのです。
城島は椿と女将の会話を陰で聞いていたため、栞の妊娠のことを知っていたのです。
そして城島が今までの自分の悪態をことを謝ると、栞は泣いてしまいます。
父親が昔おまんじゅうを買ってきてくれたが、自分の分だけあんが入っていない外れのおまんじゅうだったこと、それ以来、おまんじゅうが苦手だったと栞は話し始めます。
栞は、父親が男の子を欲しがっていて、栞が産まれてがっかりしたと話しているのを偶然聞いてしまい、おまんじゅうの件とリンクして、自分は愛されていない子供だと思ってしまっていたのです。
そして“妊娠なんてしていない”と城島に告白するのです。
***
多喜川家の茶会には御菓子を持って七桜も参加していました。
溝口と2人になり、七桜はレコーダーを忍ばせ、どうにか溝口と光月庵の不正についての証言を得ようと試みます。
“光月庵を贔屓にしているのに、花がすみの御菓子を選んだことが意外だった”“自分にもできることがあったら教えてほしい”“自分の店を大きくしたい”と次々とたたみかけ、溝口も“乗り換えるのも悪くないかもな”と返したので、計画通り進んでいるように思えました。
しかし、溝口は“光月庵とどういう関係なんだ”と聞くのです。
更に“女将に頼まれたのか”“政治活動費のことなら法に触れていないので、調べても無駄だ”
と溝口は続けます。
そして最後に七桜は“大旦那はもうすぐ死ぬから、どうせ光月庵はダメになる”と衝撃的なことを聞かされるのです。
溝口が去ると、“光月庵の次期当主をだれにするか、大旦那には決定権がある”“名乗りをあげるならいまだ”と多喜川は七桜に言いました。
女将は溝口からの電話で、七桜が溝口と光月庵のことを嗅ぎまわっていることを知りました。
そして七桜と大旦那が近づくことを恐れた女将は、急いで病院に行き、虚ろな表情をしている大旦那を家に連れて帰ろうとします。
そこに七桜が現れます。
七桜は“溝口との関係を常連客や世間が知ったらどう思うか”と脅しをかけますが、女将に“栞が椿との子を妊娠した”と聞かされ愕然とします。
しかし、母親の想いを思い出した七桜は、自分が跡継ぎなのは変わらない、
「樹さんの本当の子供は私です」
(引用:『私たちはどうかしている』10巻)
と強く言い放ちました。
店に戻り、七桜は早く大旦那に会わなければ、と策を練ります。
そして光月庵に電話し、温泉フェアの御菓子を持って行く約束をとりつけます。
***
光月庵の厨房で椿と七桜が、お互いの御菓子を試している時、椿宛てに電話が入ります。
それは七桜が依頼し、多喜川がかけたものでした。
電話の隙をついて、大旦那に会いに行こうと企んでいたのです。
七桜は帰るふりをして大旦那の元へ向かいますが、途中で栞に会います。
すると七桜は“椿に目の治療をするように言ってほしい”“自分が言っても火に油を注ぐだけ、栞さんの説得ならきっと聞いてくれる”と必死に頼みます。
栞が“私には無理です……”と断ると、“すみません”と七桜は行ってしまいました。
残された栞が、七桜は椿のことを想っているのにどうして……と考えていると、城島が声をかけてきました。
城島に“食べてほしいものがある”と言われ渡されたのは、あんの入っていないおまんじゅう、軽羹でした。
城島は“小さい子には虫歯を心配して、あんなしを選ぶことも多い”“栞が食べたのは外れのおまんじゅうではないんじゃないか”“中にどんな愛情がつまっているかは、見た目だけではわからない”と栞を諭しました。
そして七桜の隠された椿への想いに気付いた栞は、椿に秘密を打ち明けることを決意しました。
一方七桜は大旦那の部屋に来ていました。
大旦那は七桜を見ると、“さくらなのか、本当に樹の子供なのか”と問いかけますが、突然倒れてしまいます。
そこに椿が現れ、裏では女将が不敵に笑っているところで次巻に続きます。
私たちはどうかしている10巻のあらすじ
目に不調を抱えながら復活した椿。そして光月庵に復讐を誓い「花がすみ」をオープンさせた七桜はライバル同士となった。だが共同で観光地の和菓子を作ることになり温泉宿へ赴くことに。金沢を離れ、熱い思いがよみがえる二人。一方、追いつめられた栞は椿の子を妊娠していると女将に告げ、長谷屋と光月庵は喜びに沸く。戸惑う椿になおも栞は情熱をぶつけるのだが、光月庵から椿を解放してあげたい七桜も多喜川と動き出し!?
(引用:Amazon)
私たちはどうかしている10巻の感想
今回も目まぐるしい展開ばかりでしたが、個人的に盛り上がったのは、多喜川が七桜に想いを伝えるところでした。
なんとなくそうかなとは思っていましたが、ついに告白してくれてテンションが上がりました!
椿でいっぱいいっぱいな七桜を見るのは辛い時もあると思うのに、いつでも味方でいる多喜川……惚れてしまいますよね(笑)
多喜川のように、別の人を想っている主人公を側で支える切ないキャラクター、大好きです(笑)
ただ、旅館の従業員と手を組んで七桜と椿を2人にさせたのが引っ掛かっています。
七桜が光月庵のことで後悔しないように椿とゆっくり話してほしかったのか、何か別の企みがあったのか……。
七桜への想いは本心だと思うので、前者のような優しい理由であってほしいですが、頭の良い多喜川のことなのできっと何かあるんだろうなと少し不安に思っています。
七桜と椿は結局切ない関係のままでしたね……光月庵の呪いはいつまで続くんでしょうか……。
七桜が光月庵の乗っ取りに成功したとしても、誰も幸せになれない気がして、本当にいいの!?と思ってしまいます。
ふと、七桜には純粋に御菓子作りを楽しんでほしい、と話していた七桜の母親と椿の父親のことを思い出して切なくなりました。
また、城島が栞に謝るシーン、そしておまんじゅうを食べさせるシーンも印象的でした。
今まで七桜のために必死に椿の隣を守っていたのかなと思いますが、椿の想いがちゃんと栞に向いていることが分かったから素直に謝ったんですよね。
自分の非をちゃんと認めて謝って、更には憎んでいた栞を救うなんて、本当いい子で……この物語で数少ない良心だと思ってます。
過去に、椿を陥れようとしていた城島が今では信じられないです(笑)
また一番気になるのは、大旦那ですね。
命に別状はないのか、倒れたのは病気のせいなのか、女将が何か仕組んだものなのか……。
そして七桜を“さくら”と分かった大旦那はどう動くのか、と次々と疑問が生まれてしまいました。
まとめ
10巻のネタバレ、いかがでしたか?
色んな登場人物が一気に動いたので、今回もまとめるのには苦労しました(笑)
七桜と椿の関係はもちろん、そこに多喜川と栞、女将も絡んできて、更には大旦那まで……次巻も見逃せませんね!
ちなみに電子版には多喜川の微笑ましいエピソードがおまけで収録されているので、多喜川ファンはぜひ読んでみてください(笑)
長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!
また11巻でお会いしましょう!
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